セカチュー

えっと、マリみて形式に評論しようかと思うのですが、一応全体の感想をずばり言うと、結構感動したかも〜ぐらいです。悪いけどKANON,AIRには到底かないません。残酷さが足りないんですね。
でもでも、本当に気が合って好きあった彼氏彼女の一方が白血病にかかって、消えてしまうという事態は誰だって同情するし、涙が出ると思います。ですが、正直、朔太郎氏よりもその祖父の方がなんだか小説に値する残酷な運命があるような気がします。
さらに、セカチューで描かれる不治の病で彼女がいなくなるというストーリーよりも、ほしのこえ新海誠作のアニメーション)のストーリーが残酷だと思う。
まあ、それはともかく、セカチューの面白さは最後の「誰か助けてください」よりも彼らが仲良く軽口をたたきあっていたシーンなのかもしれない。というわけで、
「そんなに一緒になりたいなら、いっそたべちゃえばいいのに」
「骨を?」
「カルシウムとかもあるしね」中略
「いやだ」
「いやだと言っても、アキは死んでるんだからどうしようもないよ。ぼくは昨夜みたいにお墓を暴いて、アキの骨をとってきて、毎晩ちょっとずつ食べるんだ・・健康法」
この会話、なんだか滑稽で仲よさそうでいい感じですね。こういうのがあるから最後は相当悲しい。寂しい。

ただ、最後に出てきた彼女って新しい彼女だよな〜。アキの方は朔太郎に先に死なれたら尼になるとか言ってたけど、朔太郎の奴!この色男〜ま、ってな感じでシンプルで普通のお話です。純愛って言ったらそうだろうけど、私にとっては普通に思えました。こんな話が純愛といわれるのだから、世の中よほどすさんでいる証拠でしょうね。