で、魂を揺さぶられたような気がしてた作品

 true tearsについて語る。このアニメについては、私は高い評価をしていたのだが、口の悪いネット人達は「昼ドラ」とか「意味不明」などと悪口を言ってたりする。
 DVD3巻が発売になったので、早速購入して見てみると、なるほどなと思った。最初の違和感は、慎一郎のことが好きなはずの比呂美だ。部活の女友達を煙にまくため「私が好きなのは蛍川の4番」と嘘をついたのを慎一郎に聞かれて、凄い目になって終わったのが前回。今回は「前にやりとりしたときから気になってきて・・・」等、慎一郎に動揺もみせず淡々と説明するのである。何か違和感を感じた。ここは比呂美はこういう女なんだ+同居人で慎一郎の母から良く思われていないという状況から理解するしかないということになる。なるほど、ちょっと難しい。
 愛子の行動も謎だ。三代吉となんだかんだ仲睦まじいように見えて、慎一郎と一緒の時は恋する乙女に見える。そう、見る側が、愛子はかなり罪悪感感じながらも感情を抑えきれないんだなと思わないとついていけない。
 それで、きわめつけは蛍川の4番こと乃絵の兄の純である。この純と慎一郎のやりとりは謎としかいいようがない。だけれども、その前後に乃絵が純に慎一郎の話ばかりするシーン、(抱きしめたり、ヘルメットをかぶせるしぐさ等から純の(乃絵)妹ラブ)を察して理解しなければならない。
 要は、こういう想像力・読解力を要求するのである。まさに小説を読むようにだ。ということで、true tearsについては、オタク文化メインカルチャー化を願っている私は絶賛したものの、オタク文化サブカルのままでいいという、要は娯楽性の強い分かりやすさ、単純さ、ライトHなどを要求する層には反発を食らったということなのではないだろうか。