俺妹

桐乃(主人公の妹)がエロゲをやり、抱き枕でバタバタ騒いだり、いろいろな
リアクションをするシーンを収録。

これをいわゆるヲタがやっている映像を垂れ流したら、非常に不快なのだろうが、
綺麗な女の子キャラがやっているとなんだか楽しく思えるのは不思議だ。

その他、黒猫(桐乃のヲタ友達)の典型的なヲタク語りなどもヲタがやっていれば、
かなり痛いのに、ほほえましく思える。

外見というフィルターを取り去れば、やっぱりヲタクの本質って結構面白いよなと
思わせる作品であると言える。

つまりは、案外深いんじゃないかと思う。

ヲタクの大衆化が叫ばれて久しいが、ヲタクっていうのはこういうのを指すのであって、
ヲタ的な外見を真似たり、結構一般化してしまっているヲタっぽい作品(ハルヒエヴァ)を
見ているだけではヲタとは言えないはず。

普通には理解しがたいほどに、能力、金、時間等をつぎ込んではじめてヲタクといえる。
つまり、そうである以上、普通の人に理解されるような人はすでにヲタではなく、
ヲタである以上普通の人には理解されず、白眼視されるのである。

昨今のヲタクの大衆化に対して、そんなのヲタじゃねえよという思いを作者が可愛い女の子を
媒介にして、まさにヲタクコンテンツを媒介にして語っているようなそんな感じがする。
そうであるならば、俺妹の面白さはヲタ(ヲタだったことのある人)にしか分からないはずだ。
そう思うと、さらになんか楽しくなる。