〔愚痴〕

最近の心境の変化は著しい。

高校の頃から、夢を見ず、現実に冷め切って、自己の正当化の論理をつきつめて考えたりしないで生きている奴らもいる。

俺は違った。
女にも将来にも夢を持って、現実の中で無軌道に流されることを嫌った。
偶然の出会いや、人知れず努力する姿をただ応援する女に憧れたりした。
自分の人生も整合性を持って、自己を律したり、ボロボロになるまで努力したりした。

現実はそれは男の自分勝手なロマンであり、アホでバカな男でも、女の気持ちを現実に満足させればそれで良かったのだ。

よく分からないが、それが分かっても、やはり俺はバカなロマンを追い求めたい。
2.26事件の青年将校は確かに自分の妹が身売りさせられている状況に憤って、事件を起こしたということがあったかもしれないが、現実はやはり停滞し始めた社会の中でとにかく暴れたかったにすぎないのではないかと思ったりする。そこにロマンを求めたのだ。

戦争に負けたからいろいろ言われるが、彼らは彼らなりの理想があったのだ。


ま、どうでもいいが、とにかく俺はまあやりたいように生きようと思っている。
正直、金よりも何をやるかを重視して生きたいと思っている。

だが、実際はくだらない仕事をミスなくやらねばならない。
う〜む、偉大な仕事とは単純で堅実な作業の積み重ねという言葉がなんだか重みになってくる。アホな話だ。