銀英伝

好きなラグナロック作戦からバーミリオン会戦、皇帝即位までみました。
結末は知っているのに、深いなと。
今回はヤンの求婚が気になった。最後に兵力分散の危険性をおかして陽動部隊を動かし、ラインハルトの判断ミスを誘えたのはその精神的余裕からではなかったか。
その精神的余裕こそがラインハルトの攻撃的な性格とそれまでの戦法による精神的疲労を読み切った、ないし、直感できた主な要因ではなかったか。
一方で、帝国軍に戦略的勝利をもたらしたのは、後に皇妃となるフロイラインマーリンドルフだったのも作者の意図か。
いずれにせよ、創作とは思えないほど、ありそうな話であり、それでいて話は壮大であるから、ひきつけられる。
最後に、ラインハルトが皇帝に即位したさいに、一番いてほしかった親友のキルヒアイスと母代わりだった姉のアンネローゼがいないというシーンは涙を誘う。
ここで終わらないのが銀英伝だが、しばらく余韻を楽しみたいと思わせる。