梟の城

重蔵が堺の町に入り込んだ序盤である。ここまで読んで、やはり司馬らしいテンポの良さと節々に感じさせる心象風景描写がうまいなと思う。あと、忍者の秩序のようなものが面白い。印象的な言葉が「仕事であれば人も斬る」。自らの役割に特化し、マシーンと化す彼らの激烈さが描かれていると思う。